ChatGPTとWorkで社内ポータルを作ったら、ここまでできた。

AI 03 ChatGPTとWorkで社内ポータルを構築・改善する流れを示すアイキャッチ

AIで、ここまでできる。|第3回

AIを使えば、プログラミングに詳しくなくてもWebサイトを作れる。

第1回と第2回では、ChatGPTとWorkを使ってWordPressサイトを制作した経験を紹介しました。

では、実際の仕事で使うシステムもAIで作れるのでしょうか。

今回挑戦したのは、WordPressを使った社内ポータルサイトの構築です。

実は、以前からWordPressで社内サイトを作った経験はありました。

ただ、部署ごとにサイトが分かれていたり、必要な機能を実装できなかったりと、課題も残っていました。

そこで今回は、ChatGPTとWorkを活用して社内ポータルを作り直すことにしました。

結果として、複数サイトの統合だけでなく、以前は実装できなかった確認機能まで実現できました。

しかも、現在は社員が日常的に利用するシステムとして本格運用しています。

もちろん、AIにお願いするだけで完成したわけではありません。

今回は、実際の制作履歴をもとに、何ができて、どこで苦労したのかを紹介します。

※この記事では社内情報保護のため、実際の部署名や業務情報は掲載していません。

01|以前もWordPressで社内サイトを作っていた

もともとWordPressを使って、社内向けの情報共有サイトを構築していました。

ただし、サイトは部署ごとに分かれていました。

それぞれのサイトで情報を管理していたため、ユーザー管理や情報の検索など、運用面で改善したい部分がありました。

また、WordPressの投稿機能を使って情報を掲載することはできても、社員が内容を確認したかどうかを管理する仕組みは実装できていませんでした。

例えば、重要なお知らせや資料を掲載したとします。

掲載すること自体は簡単です。

しかし、それを誰が確認したのか、どのチームがまだ確認していないのかまでは把握できません。

以前から、この部分を改善したいと考えていました。

ただ、自分で複雑な機能をプログラミングするのは簡単ではありません。

WordPressである程度のサイトは作れても、業務に合わせた独自機能の実装には限界を感じていました。

そこで、今回はAIを使ってどこまで改善できるのか試してみることにしました。

02|ChatGPTと相談して、複数サイトを1つにまとめる

最初に取り組んだのは、サイトの構成です。

以前のように部署ごとにWordPressを分けるのではなく、1つのサイトで管理できないかと考えました。

ChatGPTと相談する中で、WordPressのマルチサイト機能を使う案も検討しました。

マルチサイトは、複数のWordPressサイトをまとめて管理する仕組みです。

しかし、今回やりたかったのは、複数サイトを維持することではありません。

1つの入口から、部署や用途に応じた情報へアクセスできるようにすることでした。

そこで、最終的には1つのWordPressの中で、カテゴリーや固定ページを使って情報を整理する構成にしました。

これにより、サイトを分けずに情報を管理できるようになります。

ユーザー管理や検索機能なども共通化しやすくなりました。

ここで感じたのは、ChatGPTは単にコードを書くだけの存在ではないということです。

何を実現したいのかを相談しながら、複数の方法を比較できる。

実装する前の設計段階でも、AIは役立ちました。

以前は部門Aと部門Bで分かれていたサイトを、1つのWordPressへ統合する構成図
部署ごとに分かれていた入口を、1つのWordPressにまとめた構成。

03|Workで社内ポータルを実装する

構成が決まったら、次はWorkでの実装です。

今回も、基本的な役割分担はMANIARUの制作と同じでした。

ChatGPTで相談・設計し、Workで実装・修正する。

この方法で制作を進めました。

WordPressの標準機能を土台にしながら、必要な機能を追加していきます。

実際に取り組んだのは、次のような機能です。

  • 部署や用途ごとに情報を整理するHOME
  • お知らせや資料を掲載する投稿機能
  • コメントや返信による情報共有
  • 投稿とコメントを対象にした検索
  • ユーザーの所属や役割の管理
  • 個人・チーム単位の確認機能
  • 未確認項目をHOMEに表示する仕組み

こうして並べると、一般的なホームページよりも、業務システムに近い構成です。

もちろん、すべてを一度に作ったわけではありません。

必要な機能を順番に実装し、動作を確認しながら進めました。

実際に動かしてみると、想定どおりにならない部分も出てきます。

そのたびに問題を整理し、Workに修正を依頼しました。

この繰り返しが、今回の制作では特に重要でした。

04|一番実現したかったのは「確認する仕組み」

今回、特に実現したかったのが確認機能です。

以前の社内サイトでは、情報を掲載することはできても、その情報を誰が確認したのかまでは管理できませんでした。

そこで、新しい社内ポータルでは、社員が確認したことを記録できる仕組みを作りました。

基本的な流れはシンプルです。

文書を発行する → 対象者が確認する → 確認状況を管理する → 全員の確認が終わる

社員は対象の文書を読み、確認ボタンを押します。

管理する側では、誰が確認済みで、誰が未確認なのかを把握できます。

さらに、個人だけでなく、チーム単位の確認にも対応させました。

ただし、チームの確認は誰でも操作できるわけではありません。

一般ユーザー、リーダー、管理担当で、操作できる範囲を分けています。

また、確認が終わっていない文書は、古くなってもHOMEに残るようにしました。

新しいお知らせが増えたことで、重要な未確認文書が埋もれてしまわないようにするためです。

すべての確認が完了した文書はHOMEの一覧から外れますが、元の投稿は記録として残ります。

単に「確認済み」ボタンを付けるだけではなく、実際の業務の流れに合わせた仕組みを作ることができました。

以前の自分では、ここまで実装するのは難しかったと思います。

文書発行から確認対象者の確定、個人・チームの確認、確認完了、記録保存までを示す図
発行時点の対象者を確定し、確認完了後も記録として残す流れ。

05|AIが作った確認機能にも問題があった

ただし、確認機能は一度で完成したわけではありません。

実際に動作確認をしていると、さまざまな問題が見つかりました。

その中でも印象的だったのが、確認対象者の管理です。

最初の仕組みでは、新しいユーザーを登録すると、過去に発行した文書の確認対象者にも追加されてしまう問題がありました。

例えば、ある文書を10人に向けて発行したとします。

その後、新しい社員が入ってきたときに、過去の文書まで11人が確認する必要のある状態になってしまうのです。

しかし、実際の業務では、過去の文書は発行した時点の対象者で管理する必要があります。

そこで、対象者を文書の発行時点で記録する方式へ変更しました。

これにより、後から社員が増えても、過去の確認状況が変わらない仕組みに改善できました。

技術的には小さな違いに見えるかもしれません。

しかし、実際に運用するシステムでは重要な部分です。

ほかにも、一般ユーザーがチームの確認操作をできないようにしたり、管理担当が必要な操作を行えるようにしたりと、権限の調整を繰り返しました。

AIが機能を作れることと、その機能が業務に合っていることは別です。

今回の制作で、それを実感しました。

06|思いどおりに作ってもらうのは簡単ではない

苦労したのは、複雑な機能の実装だけではありません。

AIに、自分が考えている機能やデザインを正確に伝えることも難しい部分でした。

例えば、確認ボタンの表示位置です。

投稿タイトルが長くなると、確認ボタンが次の行に落ちてしまう問題がありました。

そこで、長いタイトルの表示方法を調整し、確認状況やボタンが崩れないように修正しました。

また、文書を発行するフォームでも、入力欄の配置が不自然になる問題がありました。

これも実際の画面を確認しながら修正しています。

さらに、機能として実装できても、現場で使いにくいと感じる部分もありました。

例えば、文書の発行時に入力する項目です。

一度は参照URLを必須にしましたが、実際の運用を考えて、タイトルだけを必須とする形に変更しました。

AIが提案した仕組みを、そのまま採用するとは限りません。

実際に使う人の立場で考え、必要なら仕様を変える。

その判断は、自分で行う必要がありました。

07|完成したのは、情報を掲載するだけのサイトではなかった

こうして実装と修正を繰り返し、社内ポータルを完成させました。

以前は部署ごとに分かれていたWordPressサイトを、1つにまとめることができました。

ユーザー管理もしやすくなり、必要な情報を探すための仕組みも整いました。

そして、何より大きかったのが確認機能です。

以前は実装できなかった、個人・チーム単位の確認状況を管理できるようになりました。

これによって、紙で行っていた確認作業もほぼ電子化できました。

現在は、社員が日常的に利用する社内ポータルとして本格運用しています。

もちろん、すべての業務が完全に電子化されたわけではありません。

それでも、以前の環境と比べると、大きな改善ができたと感じています。

今回作ったものは、単なるWebサイトではありません。

情報を発信し、確認状況を把握し、完了まで管理できる仕組みです。

WordPressでここまでできるとは、以前は思っていませんでした。

08|AIがなければ、ここまでは作れなかった

今回の制作で一番感じたのは、AIによって自分にできることの範囲が広がったということです。

以前からWordPressを使った経験はありました。

しかし、HTMLやCSS、プログラミングについて、何でも自分で実装できるわけではありません。

特に、ユーザーごとに操作できる範囲を変えたり、確認状況を記録したりする仕組みは、自分だけでは難しい部分でした。

今回も、AIにお願いすれば簡単に完成したわけではありません。

思いどおりにならないこともありました。

修正したことで、別の問題に気づくこともありました。

それでも、ChatGPTで相談し、Workで実装して、実際に確認する。

この流れを繰り返すことで、以前は実現できなかった機能まで作ることができました。

自分でコードを書けなくても、何を実現したいのかを考え、完成したものが正しいかを判断することはできます。

そして、その考えをAIに伝えることで、実装を進められます。

AIがなければ、今回の社内ポータルはここまで作れなかったと思います。

09|AIで業務システムを作って分かったこと

今回の経験から、AIで業務システムを作るときに重要だと感じたことがあります。

それは、AIにすべてを任せるのではなく、人間が完成形を判断することです。

ChatGPTは、構成や実装方法を一緒に考えてくれました。

Workは、実際にコードを変更し、機能を実装してくれました。

しかし、誰が確認するべきなのか、どの情報を残すべきなのか、現場で使いやすいのか。

そうしたことは、実際の業務を知っている人間が判断する必要があります。

例えば、過去の確認対象者が後から変わってしまう問題も、業務の流れを考えなければ見落としていたかもしれません。

AIが作ったものを実際に試し、問題があれば修正する。

その繰り返しによって、少しずつ実用的なシステムになっていきました。

今回の社内ポータル制作は、AIに仕事を丸投げする経験ではありませんでした。

AIと一緒に、これまで自分では作れなかったものを形にしていく経験でした。

まとめ|AIで、できることの範囲が広がった

今回、ChatGPTとWorkを使って社内ポータルを制作しました。

以前からWordPressの経験はありましたが、実装できなかった機能もありました。

それが、AIを活用することで実現できました。

複数サイトの統合、ユーザー管理の改善、個人・チーム単位の確認機能。

そして、紙で行っていた確認作業のほぼ電子化。

現在は、実際の職場で日常的に利用されています。

もちろん、AIが一度で完成品を作ってくれたわけではありません。

何度も動作確認を行い、問題を見つけ、修正を繰り返しました。

それでも、以前の自分には難しかったことを実現できたのは、大きな成果でした。

AIを使うことで、専門的な知識がなくても挑戦できることが増える。

今回の社内ポータル制作で、その可能性を実感しました。


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