本記事ではFIREを失敗させない為の補強術である、現金クッションについてご紹介したいと思います。
現金クッションとは
現金クッションとは、暴落時に備えて現金を用意しておくことです。
特にFIRE直後に株が暴落した場合に備えておく必要があります。
現金クッションはなぜ必要か?
なぜ必要かと言いますと、4%ルールをもう一度思い出してください。
4%ルールの考え方は年間支出の25倍の資産を築けば年利4%の運用益で生活費をまかなえるという考え方でした。
しかし、FIRE達成直後にリタイアし株価が暴落したら25倍の資産がないのにリタイアしたのと同じ事になってしまいます。
例えば、暴落した株を売っていくとどうなると思いますか?すぐに戻れば良いのですが、2年3年とたっていくうちに当初の計画より余計に資産が無くなっている事に気付くはずです。
なので、現金クッションは4%ルールにおいて、95%の成功率を少しでも100%に近づける為に必要な補強術なのです。
現金クッションはいくら必要か?
次にどのくらい現金クッションを作っておくかですが、5年分の生活費を市場の暴落に備えて預貯金で用意しましょう。年間支出が300万円だと1500万円になります。
なぜなら過去に起こった株価暴落は5年間で立ち直り、回復しているからです。
例えばS&P500指数を月足のチャートで見てみると、以下のようになっていました。
2000年代に発生したITバブルの崩壊では、同時多発テロも重なった事もあり、立ち直るのに7年かかっていますが、同時多発テロの立ち直りだけ見ると約5年で回復しています。
2007年代に発生したリーマンショックの時は約5年、2015年代に発生したチャイナショックと2020年代に発生したコロナショックの時はどちらも約1年となっています。
よって市場が回復するまで最大で約5年かかることから5年分の生活費を現金で用意しておくのです。
現金から切り崩して生活し、5年後回復してから株式を切り崩していけば失敗する可能性を限りなくゼロに近づけるはずです。
まとめ
FIREしたときに5年分の生活費が現金としてあれば、たとえ暴落に巻き込まれても、割安で資産を売却しなくて済みます。これが、本記事で紹介した「現金クッション」です。
しかし5年分の生活費を現金で貯めるとなると、年間生活費×25倍を貯蓄すればよかったはずが
30倍に伸びてしまいます。これではいつになってもFIREを達成できません。
そこで利回りシールドと言う考え方があります。
興味がある方はこちらも参考にしてみてください。
参考にした本
本記事の考え方は、アメリカ人のFIRE実現第1人者であるクリスティー・シェン&ブライス・リャンの著書「FIRE 最強の早期リタイア術 最速でお金から自由になれる究極メソッド」を参考にさせていただきました。
「現金クッション」について詳しく書かれていますので是非読んでみてください。